対馬仏像問題 島民にとって「文化財」ではなく心の仏様

昨日、自由民主党長崎県選出国会議員の会 第5回総会にて、外務省、文部科学省、警察庁の関係省庁の担当者を招き、対馬の仏像問題について話し合いが行われました。

この問題は昨年10月、対馬市にある海神神社の国指定重要文化財「銅像如来立像」と、観音寺の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」などが盗まれ、博多港から韓国南部・釜山港に持ち出された事件を指します。

                        
       海神神社の国指定重要文化財「銅像如来立像」
 
          
     観音寺の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」

日本政府は仏像の返還を求めていますが、観世音菩薩坐像については、もともと所有していたとされる韓国の浮石寺側が「倭寇に略奪された」などと主張。大田地裁が今年2月、返還を差し止める仮処分を決めたとのことで、問題が複雑化しています。

外務省、警察庁の担当者いわく、韓国側の言い分としては「700年前に略奪されたもの」という認識でいるようですが、それは理論的根拠にはなり得ないとのこと。

この観世音菩薩坐像は文化財に指定されていて、今回の事件は美術品の盗難という見解がある一方、地元住民にとっては毎日祈りをささげる仏(親のような存在)であり、祈りの対象であるということを、この問題を解決していくうえで共通の認識として持たなければならないということが話合われました。

地元の皆さんの「先祖代々伝わる、祈りの対象である仏像を、一刻も早く取り戻したい。超法規的にできないものか?」というお気持ちは、察するに余りあるところでした。

地元の皆さんの動きとあわせながら、一方では、法治国家として正規のルートで訴えていくことが大切なのではないかと考えます。

一日も早い解決に向けて、私も尽力していきたいと思います。

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