2013年9月1日
衆議院環境委員会の海外視察でフィンランド・デンマーク・ドイツの3か国を訪れました。
主に直面している原発、エネルギー問題に関して調査を行って参りました。
まず、フィンランドでは世界初の原子力発電所の使用済み核燃料を地下深くに廃棄する世界初の地層処分場が建設されていました。
私達は総延長5km、地下約450mまで掘られた地下処分場を目の当たりにしました。この処分場は、完成時にはトンネルの総延長が75Kmに及び使用済み燃料の容量は9千トン以上になるとの事でした。
この計画はフィンランド国内での6基の原発を50年以上使う予定で出る使用済み燃料の全てを埋設できる予定です。これにより10万年以上は封じ込められるといわれています。
現在、完成するのは2020年代の初めが見込まれており、総コストは4千億円を言われています。
日本はこれまで使用済核燃料の最終処分場を持たずに中間処理場にて保管をしてきています。フィンランドの10倍もの原発を持つ日本の貯蔵施設のコストは4兆円以上に上るのは確実でしょう。
視察から帰って感じることは、地震もなく地層も強固で津波もないフィンランドでさえ大変苦労しているのに、火山があり地震もあり津波も襲ってくる日本になぜこのような処理施設も作りにくい原発を多数つくってしまったか 疑問とせざるを得ません。
一方 デンマークでは、原発は一基も稼働していませんでした。
この国では風力発電が非常に盛んであり、中でも洋上風力発電では世界一位のシェアを誇っています。
デンマークは、エネルギーの材料を石炭から再生可能エネルギーへと転換を進めており熱源に対しても排熱を利用した地域完結型の政策を進行中でした。特に多種燃料システム(マルチボイラー)を用いて天然ガス・石炭・石油・わらや木質パレットを利用しコジュネレーション(熱電併給)として94%までの燃料効率に達することができるこの多種燃料システムはあらためて日本にも大変有用なエネルギー供給体制だと思いました。
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