■臓器移植改正法案審議始まる!

5月27日の衆議院厚生労働委員会にて、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案の各案(A,B,C,D案)の質疑応答が行われ、私もA案の提出者として答弁に立ちました。
一部の議員から、A案は脳死を人の死としているが、法律は国民に価値観を押し付け、社会と現場を縛っていくものなので、脳死を人の死とすることに疑問が残るという意見がありました。
しかしこの臓器移植法は、臓器の移植に関連して脳死判定や臓器摘出等の手続きを定める法律であって、臓器移植以外の場面について、一般的な脳死判定の制度や統一的な死の定義を定めるものではありません。
また、脳死判定の手続きにおきましても、診療過程の中で行われる臨床的脳死判定その他は、あくまでも医療行為の一環として行われるものであって、A案で定める人の死を決める脳死判定、法的脳死判定ではありません。
したがって、臨床的脳死判定で人の生死を決めるわけではなく、その後、ご本人の生前の拒否がない上でご家族の同意を受けて、法的脳死判定を2度行い、人がお亡くなりになられたかどうかという手続き案であります。
もちろん、法的脳死判定をした後でも移植を拒否することができますので、脳死者の臓器移植を促す法案ではありません。
近年の世論調査の動向等を見ても、脳死を人の死であるという考え方が社会的に受容されてきているとは思いますが、これからも多くの方の理解を得られるよう説明を続けてまいりたいと思います。

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