福島原発事故が起こって2年以上経ちました。
冷却水の水漏れが起こり、この状態を見るために環境委員会の現地視察を昨日5月20日行いました。
結果的には冷却水を一時貯留しているプールからの水漏れに対しては、適切に処置が施されており、現在水漏れは起こっていませんでした。施設内に入り、初めて入る福島第一原子力発電所内1から4号機の被害、それに対して安定化策が施されているのを見せていただきました。
現在は原子炉は安定した状態にあり、冷却水は処理施設でセシウムや塩分を除去され、再び冷却水として使用されており、除去されたセシウムや塩分は中低レベルタンクに蓄えられていました。今後は多核種除去設備(現在建設中)にまわされ、放射性物質の除去を行った後、最終的にはペレット状になったものや濃縮された核種が、地下の保存施設で保存される事になります。
現在、1から4号機の廃止措置等に向けた作業が進められており、比較的被害の少ない4号機の使用済み燃料棒の撤去、次には三号機の廃炉に向けて、ロボットによる原子炉建屋内の汚染状況を調査し、最適な除染方法を選択する作業を進めています。かなりの年月を要する作業ではありますがさらに4号機・3号機と作業を進め、今後何年かかけて廃炉作業を進める予定になっております。
これらの作業とは別に、施設周辺の町村では、自分達の家に帰るための放射性物質の除染作業が粛々と行われていました。私達が訪れた楢葉町では、松本幸英町長をはじめ、足場を組み、家屋に付着した放射性物質の除染や、道路から左右20メートル以内の土手や山林の土壌・枯葉を除染する作業が進められていました。
これらの汚染物質は、黒いビニール袋に入れられ、中間施設に運ばれる前の措置として田んぼや畑にうず高く積まれていました。
これらの作業をみるにつけ、原発事故が残す半永久的な傷跡を改めて認識し、再生エネルギー等への転換を早急に進めていく必要性を改めて感じました。
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